ソリューション・サービス
貸株フロントシステム
貸株取引のフロント業務システムを「Prélude」ベースで再構築。
急速な取引量の拡大と高度化の要求に短期間で対応した事例のご紹介です。
貸株フロントシステムの概要
本事例のお客様は、国内最大規模の受託資産を背景にセキュリティーズ・レンディング業務への取り組みを強化・拡大を目指すなかで、運営力の向上を支える事務システムのレベルアップを必要としていました。
急速な取引量の拡大と高度化に対し、従来のシステムでは処理能力の限界や処理スピードの低下、拡張の限界の問題が深刻化し、全面的な見直しが求められていました。
事務の非効率さを払拭し、大量のデータを迅速に処理するために、新システムによる事務の効率化を早急に実現する必要がありました。
システム再構築の取り組みに求められた条件
- 従来システム業務の見直し・包含しなければならない
- 機能追加をしなければならない
- 処理能力・スピードを向上しなければならない
- 複雑に変化する業務に対応できる柔軟性のある仕組みでなければならない
これらを満たすには、スクラッチ開発でありながら、短期間の構築を実現しなければなりません。
その解決策としてPrélude Platformによる開発をご提案し、ご採用頂きました。
Prélude Platformによる解決策
- 1. 主要なフロント機能とデータベースをひとつのシステムへ統合
- システムオペレーションの共通化と入力負荷の軽減
- 情報の即時把握(取引状況、残高状況のリアルタイム把握)
- 2. 開発効率の向上・高度なセキュリティ・拡張性
- 外部インターフェースの設定が容易
- SQL部分、画面、サーバ機能などの分業が容易
- 帳票がユーザー定義により作成できる
- 3. スマートクライアント方式
- クライアント・サーバーの処理分けることができる
- ソフトウェアを自動配布することができる
- HTTPによる通信であるため、一般的なウェブセキュリティが利用できる
機能
急速な取引量の拡大と高度化に対応すべく、貸株フロントシステムの全面的なシステムの見直しを行いました。新システムの構築で実現した貸株フロントシステムの全体像と、主な実現機能は以下の通りです。
- 1. 銘柄毎、ファンド毎に、利用可能株数をサーチする機能
- 2. 取引時のリスクリミット機能を提供
- 3. 取引状況、残高状況のリアルタイム把握
- 4. データ管理の簡略化によるデータ不整合の排除(ファンド属性の管理)
- 5. 情報セキュリティの高度化

導入効果
スピード
- 大量の約定に対し迅速に残玉を計算しながらも、各ファンドの公平性を確保。
- ラインチェックの強化。顧客との契約条件や、ファンド、自行基準等、多様かつ複雑なラインチェックをリアルタイムで実施。
- スマートクライアント方式により、クライアント・サーバーの処理を分散し、レスポンスを確保。
柔軟性
- 複雑に変化する業務に対応し、ユーザーがデータをダウンロードし自由に帳票を作成できるセキュアな環境を整備。
- 高度なポジション管理を実現。トレードの履歴、前回事例、レートなどの情報を自由に参照。
統合化
- 主要なフロント機能とデータベースをひとつのシステムへ統合し、システムオペレーションの共通化と入力負荷を軽減。
- 複数のシステムにまたがっていたリスク管理を統合し一元管理。情報の即時把握(取引状況、残高状況のリアルタイム把握)が可能。
フロント系業務システムは業務ツールとして常に変化を求められています。
本ケースでは、ユーザーが長年使い慣れた基幹システムをベースに、新しい業務や顧客毎に補足的なシステムを連携し、複数のシステムをオペレーションしながら、業務をこなしていました。
これらの再構築・統合化するにあたっては、従来システムの要件を再現するのは必須の上順次追加した複数システムの統合を図り、さらには新しい機能要件・要望を取り込むという3つの流れを平行・統括して遂行することが求められました。
その解決策として、市場業務の豊富な実績を有する「Prélude Platform」が有効となりました。
当社は今後も市場系フロント業務のシステムインテグレーションを強力に支援いたします。